CSRとは?知っておくべき意味と活動への取り組み方

企業の存在価値とは、利益を生み出すだけでなく、社会へのインパクトを与えることが重要です。またSDgsへの関心の高まりもあり、企業はより一層モラルのある行動が求められています。

そんな中で注目されているのがCSRです。CSRという単語は聞いたことがあるという方もいると思いますが、どうやって取り組めばいいのか、また言葉の意味などを理解している方は少ないのではないでしょうか。本記事では、知っておくべきCSRの意味や、企業がどのように取り組むのかといったポイントをお伝えしたいと思います。

CSRの意味とは

CSRとは、英語のCorporate Social Responsibilityの略語で、企業の社会的責任という意味です。企業の社会的責任とは、企業は利潤を追求するだけではなく、自らの活動について影響を与えるすべての人達、いわゆるステークスホルダーの多様な要求に適切な対応をとる義務があるという意味です。

CSRというと、何か社会貢献活動と紐づけて考えるという方もいるかもしれませんが、例えばIRといった活動も、ステークスホルダーへの説明責任を果たすものであり、CSRの一環とされています。また、最近ではSDGs(持続可能な開発環境)への関心の高まりもあって、CSRも注目を集めるようになっています。

CSRの歴史

日本では、実は1956年に経済同友会によるCSR決議(「経営者の社会的責任の自覚と実践」)が行われ、60年の歴史を持ちます。また企業の不祥事などがあるたびに、CSRという言葉は注目を浴びてきました。

日本の「企業の社会的責任」の系譜

グーグルトレンドでみると、2007年から2008年にピークを迎えています。

またCSRはドイツが発祥とされており、ワイマール憲法の第153条第3項に、所有権に関する社会的責任が記載されたのが公的文書におけるCSRの起源という説があります。

その他、CSRの歴史について書かれた論文も紹介しておきますので、CSRの歴史に興味があるという方はぜひご覧になってみてください。

日本の「企業の社会的責任」の系譜(その1)

日本におけるCSRの系譜と現状

CSRの理論的基盤の史的考察

CSR活動への取り組み方

では、企業がCSR活動を行いたいと思ったときにどのように取り組めばいいのでしょうか。

ステークスホルダーを正しく認識する

CSR活動で重要なことは、まずステークホルダーを正しく認識することです。例えば、町の八百屋さんにとっては、野菜を買ってくれる人が一見ステークホルダーですが、例えばその野菜を食べる家族だったり、仕入れ元、また従業員などもステークスホルダーとなります。直接的な利害関係だけでなく、間接的な利害関係も考え、ステークホルダーを考えてみましょう。

コンプライアンスを尊守する

コンプライアンスを尊守することは、重要なCSR活動のうちの一つです。コンプライアンスとは、法規制のみならず、社会規範といった意味も含まれます。企業として、法律のみならず、モラル、マナーを守り企業活動を行うことは重要です。また、そういった取り組みをしっかりと社内外に伝えるようにしましょう。

従業員に対する取り組み

CSR活動というと、ついつい顧客や株主のことばかりを見てしまいがちですが、従業員も企業にとって重要なステークホルダーです。また従業員への取り組みは、従業員だけでなく、対外的にもステークホルダーを大切にしているというアピールになります。

社会課題に対する取り組み

環境問題、少子高齢化など、様々な社会課題への取り組みは、重要なCSR活動の一つとなります。企業という存在は社会の中にこそあるものであり、そういった意味で、社会全体をステークホルダーとみなすという考えが広まってきています。といっても、いきなり大きなことをする必要はありません。例えば町のゴミ拾いといった活動でも、立派なCSR活動となりますので、気軽に取り組んでみましょう。

CSRの取り組み事例

CSR活動の活動事例を紹介します。

オリオンビール

『オリオン ザ・ドラフト 首里城復興支援デザイン第4弾』新発売

オリオンビールは、首里城復興をCSR活動の柱とし、支援活動を行っています。その一環として、首里城復興支援デザインのオリオンビールを販売。売り上げの一部を首里城の復興支援にあてています。

ネットワンシステムズ株式会社

sports-for-social.com

ネットワンシステムズ株式会社は、スポンサードを行っているサッカーチーム大分トリニータを通じて、ユニバーサルスポーツ体験コーナーなど、ソーシャルアクションに関わるイベントを積極的に開催しており、CSR活動に取り組んでいます。

ロクシタン

fashionsnap.com

ロクシタンは、2022年6月、6月5日が世界環境デーにあたるのをちなみ、6月をサステナ月間と定め、ロクシタンが行っているサステナビリティについて投票で参加できるキャンペーンを実施しました。ロクシタンは創業当初より、環境問題やCSR活動に高い関心を示している企業のひとつです。

まとめ

SNSなどが発展し、情報が自由化された現代においては、より多様な視点をもって企業を運営していく必要があります。その中で、多くのステークスホルダーに向けて、CSRを意識した企業活動を行っていくことは、企業ブランドの向上に大きく役立つことでしょう。ぜひ本記事を参考にCSR活動への取り組みを検討してみて下さいね。

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